California Trip
Winter 2017
- DAY 5 -

  • DAY 5
  • 11th, December 2017
  • [ MON ]

朝7時起床。時差ボケはなくなったが、体が疲れているので朝起きるのがつらくなってきた。しかしそうも言っていられない。今日も1日スケジュールがびっしりだ。

8時にGlennと待ち合わせ。もちろんサーフィン。ポイントはあそこ。今回は僕の方が早くポイントに着いた。

崖の上からポイントを見下ろす。北からうねりがやってくる。湾はそれほど大きくない。うねりはその湾に侵入するとそのパワーが中央に集結する。と同時にパワーが凝縮され、一気にロックテーブルの上に乗り上げると、波頭が耐えきれなくなり、左右にブレイクし始める。風はゆるいオフショア。Glassy Menpita。

クルマに戻ろうとしたらGlennが到着。
「ヘイ、ヒロ。おはよう。元気だったかい?」
そんな会話から始まるカリフォルニアの朝。
「波はどうだい? いいよ。」
簡単な会話であとはポイントに向かうだけ。

僕は崖の上で着替える。Glennはビーチタオルとウェットスーツをバックパックに入れて、ボードを抱えてポイントへと続くくだり坂を歩いてゆく。このポイントではこのルーティーンを見れば、地元のサーファーか僕のようなビジターか察しがつく。

ウェットスーツに着替えた僕はTravis Rynoldsを携えて赤土のデコボコ道を下ってゆく。約10分ほどの行程だが、眼下に大海原を見渡せる雄大なパノラマが展開する。日本ではなかなか経験できる場所がない風景。僕はいままで何十回と往復しているこの道のりが大好きだ。

一番下のゴロタ石まで到着すると、3mほどしかない砂浜を探し、そこからエントリー。先をパドルアウトしているGlennを追う。

アウトに出てまずは先に波待ちしているサーファーに挨拶。セットが来てもじっと我慢して、先のサーファーに波を譲る。先に乗ったサーファーがインサイドまで乗り継ぎ、パドルアウトしている間にセットは来る。

Glennが1本目を、僕は2本目の波を捉えた。水量が多くパワーのある波。テイクオフをクリアしたらボトムに降りて波のトップを見据える。ターンと同時に波も進んでくる。サーフボードは自然とトップまで駆け上がる。

少し波がマッシーになればカットバックで再度パワーゾーンへ引き返す。それを繰り返すと波はパワーを放出してしまい、インサイドでとうとうフラットになる。ああ、いつ来てもいい波だ。

波待ちをしていると、Glennが友人を紹介してくれる。みんなのローテーションが出来上がると、無言のまま順番を待っていれば誰も僕の波に邪魔をしない。サーフィンが成熟しているポイントで周りのサーファーが認めてくれることが嬉しい。

そんなふうにして2時間。僕はGlennより一足先にサーフアウト。手早く着替え、足早にポイントを後にする。さあ、これから北上してMALIBU SHIRTSとのミーティングに臨む。

ローズクラン・アヴェニューからフリーウェイ405に乗る。LAXを挟んで渋滞がひどくなるのが常だが、今日はどうやら順調に北上できそうだ。

全米で一位・二位を争う渋滞のメッカである405のサンタ・モニカあたりもなんなくクリア。そしてクロスするヴェンチュラ・フリーウェイ101に。ここからは風景が山や広大な畑が多くなり、アップダウンやカーブの連続となる。

何もなさそうな辺鄙なジャンクションで降りる。周りにはお店らしきものはない。5分ほど走ったオフィスビルの一角がMALIBU SHIRTSのオフィスだ。

オーナーのDennyは髪の毛を切っていた。似合ってるねと言ったら、はにかみながら嬉しそうだった。スタッフはほぼ一新されていた。秘書のZenは切れ者の女性。彼女の息子もこのMALIBU SHIRTSに勤務している。

さっそく2018年度のラインナップを見ながらのミーティングに入る。ランチを取っていなかったので、ドーナツとコーヒーがありがたい。

MALIBU SHIRTSは、現在ハワイに7店舗の直営店を持つアパレルブランド。日本でのMALIBU SHIRTSという呼称の商標権者がアメリカのMALIBU SHIRTSとは違う会社なので、日本国内では独自に企画生産しているラインもある。

しかしヘッズは日本での商標権を持つ会社と同意の上、直接カリフォルニア本社から直営店が扱う商品のみをインポートしている。

商品の最大の特徴はデザインごとの使用権や商標権をすべて社長のDennyが取得しているところにある。Clark Foam、Endless Summer、PAN NAMなど多数のライセンスを所有し製品化している。

商標の関係上全ての柄をヘッズが日本で扱うことは難しいが、サーフィンやカリフォルニアカルチャーに関連したデザインに絞って日本の取引先に提案している。昨年から扱っているClark Foamも日本の商標権者の会社と同意していただき、全国のコアなショップに展開している。

Dennyはオフィス全体を案内してくれた。デザインを担当するスタッフ、プリントを専門に管理するスタッフ。現場のスタッフとコミュニケートすることはとても重要だ。日本で商品に問題があっても、相手の顔がわかる。

じつは人と人の取引の場合、これが一番重要。インターネットは便利なツール。でもそれは直接会って人間関係を構築してからの話だ。Dennyのお宝も増えていた。きっとハワイの新店でディスプレイするのだろう。

ひと通りのミーティングも終わり、僕はMALIBU SHIRTSをあとにした。ここからフリーウェイ101を使わずに山を越え、P.C.H.に出る。Dennyいわく、このルートの方が渋滞は少ないとのこと。

こうして一人で運転しているといろいろなことを思い浮かべる。こんな時に限ってFMからはイーグルスが流れてくる。ちょっとセンチになる。

Malibuのショッピングモールには約30分で到着してしまった。ショッピングがてらひとやすみ。ゆっくりもしていられないので、30分ほどで出発。

Malibuで波チェックする。サイドオンショアを喰らい、ざわついた腰サイズ。スルーしてモテルに帰ることにする。Malibuから約1時間半でTorranceの定宿に到着。すでにサンセットは過ぎて暗くなり始めている。

今日の夕食はMikeとNao君といつものイタリアン。TorranceからHuntington Beachまでは1時間以上かかるので早めに出発。

今日は結構移動したなあ。あいかわらずの賑わいをみせているイタ飯屋。すでに二人は席についていた。ここからはMikeワールドが待っている。面白い話でお腹の皮がねじれる。やっぱりこの店はうまい。Mike、いつもありがとう。そして5日目も終わろうとしてる。

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