California Trip
EARLY SUMMER
2017
DAY 7

  • DAY 7
  • 21th, June 2017
  • [ WEN ]

さあ実質トリップ最後の日。Nanaさんはまだ眠りについている。
あらかじめ前夜にサーフィンの準備は完了しているので、静かに部屋を出て鍵をかける。

Glennとサーフィンするため待ち合わせ場所にクルマで向かう。午前7時になると、交通量も多くなる。ぼくはP.C.H.を使わず、裏道を走る。そしてパロス・ヴェルデス・ブルヴァードに出て一気にポイントへ近づく。待ち合わせ場所に着くと、停まっているクルマは少なかった。波が小さいのかなと感じる。

崖の上から波をチェックしていたGlennがクルマのエンジン音に気づいた。サングラスをしているが、口角が上がり笑顔になっていることがわかった。
「ヘイ、グレン!おはよう。」
「ハイ、ヒロ!元気だったかい?ナナは?」ぼくは手で枕を作り、寝ているジェスチャーをする。
「波はどう?」
「モヤっていてよく見えないのだけれど、多分胸くらいはあると思うよ。とりあえず下に行こうか。」

バックパックにウェットスーツやビーチタオル、それにサーフボードを抱えて赤土の下り坂を下りてゆく。ローカル・スタイル。したに下っていくほど、波のコンディションが見えてきた。ワオ! Glassy Menpita。

波のサイズは胸〜肩。ウィンターシーズンの北うねりがベストと言われているこのポイント。6月のこの時期にこのクォリティの波にありつければラッキーというもの。僕とGlennは手早くウェットスーツに着替え、おばけセットが来ても大丈夫なように、荷物を一段上のところに置いた。

玉石が少なく、サンドになっているところがエントリーポイント。ブレイクの引き際のタイミングを見計らってボードに身を任せパドルアウト。ブレイクポイントまではほとんど波をかぶらない。

波待ちのサーファーを見るとたったの三人!しかもみんなGlennの友達。波待ちのポイントまで到達。Glennが僕を紹介してくれて、まずはみんなに挨拶。そして先発の三人に波をシェアする。

タイミングよく僕とGlennだけとなり、ほどなくしてセットが来た。まずはロコであるGlennに敬意を表してファーストセットを彼に譲る。そして次に来たコンパクトながら形の良さそうな波を僕が。水量の多い波がトップからボードのテールをグーっと押してくれる。フェイスの広い波に躊躇なく前足体重でボトムへ突っ込む。スピードがついたらこっちのもの。あとは惰性と遠心力で波と戯れる。

僕の一本前の波に乗ったGlennがインサイドで笑顔を送ってくれた。途中、Glennに僕のボードに乗ってもらう。僕より小柄で体重の少ないGlenn。波を掴むためにパドル。テイクオフする前に、すでにボードがスーっと滑っている。余裕で両手をつき、超高速なテイクオフ。その後のGlennはオーバーフローを生かし、ぐんぐん加速し波をメイク。とんでもなくインサイドまで距離を稼いだ。
「これは素晴らしいボードだよ、ヒロ。」いうまでもなく、この一本でボードをチェンジした(笑)

このトリップ最後のサーフィンでいちばんのコンディションでサーフィンできた。そして僕はやはりシングルフィンが好きなのだなあと改めて実感できたトリップでもあった。Glennはブランチに誘ってくれたが、Nanaさんが部屋で待っていることを伝えると笑って「じゃあまた12月に会おう。」と言って別れた。

部屋に戻るとNanaさんは起きていて、サンドイッチを作ってくれていた。
「波はどうだったの?」
「よかった。」
「あっそう。よかったじゃん。Glennは元気だった?」
そんな会話をしながら、今日のスケジュールを二人で練って、モテルから出発。

まずはエルセグンドのTylerのお店へ。ユーズドのコンディションのいいボードがあるというので確認を。年季の入ったNoseriderのTylerのパーソナルボードと、今まで見たこともないPigだった。いつもいい仕事してますなあ。

TylerにNanaさんを紹介する。ニヤニヤしながら小突かれる(笑)
店内に入ってTシャツを見ているとトドラーのロンパースが目に入った。息子のように可愛がっているRyoちゃんに待望の赤ちゃんが生まれた。しかもツインズ!男の子と女の子だ。

ぼくはこのロンパースにTylerのサインをもらってプレゼントすることにした。事情を説明するとTylerも喜んでくれて、快くサインしてくれた。しかも名前を添えて。これはサプライズプレゼントになること間違いなしだ。

そしてTylerとは次の再会を約束して別れ、Mikeにボードを預かってもらうためにMaxwayまでクルマを走らせる。Mikeはオフィスで待っていてくれた。持つべきものは友である。シャイで白黒はっきりしたことしか言わないのでキツイ性格と思われがちだが、その言葉の裏には温かいメッセージが隠されている。僕はわかっているよ、Mike。いつもありがとう。


こうして2017年6月のカリフォルニア・トリップも無事に終わった。
羽田国際空港を出た途端、ムワッとした日本に湿気に懐かしさすら感じた。

何度行っても飽きることのないカリフォルニア。Nanaさんと行くようになって、トレッキングという新しい楽しさを発見。そしてカリフォルニアには無数と言っていいほどトレッキングコースがあって、その土地ごとにいろいろな風景を味わうことができる。いろいろなお店を回ることも楽しいけれど、自然に触れ合うことで新しいインスピレーションを感じることもある。まだまだカリフォルニア行脚は続きそうである。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
そしていつもまとめてトリップを更新できず申し訳ありません。
これからもこのペースは変わらないと思いますが、温かい目で見守っていただければ嬉しいです。
よろしくお願いします!

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