Sri Lanka Surf Trip
Winter 2019

前日にすでにサーフボードは、はしやんのクルマに積ませてもらった。
バックパックとスモールダッフルバッグの身軽な姿で東横線に乗り込んだ。

途中の駅で下車し、待ち合わせ場所に早めに到着。 しばらくしてはしやんのクルマが到着。 そのあとやっさんをピックアップし、成田に向けて高速道路を突っ走る。

成田に着いて飛行機のチェックインを済ませ、顔認証システムになった出国審査をスムーズにクリア。 いつものレストランに3人は一番乗り。 その後金山先輩、つるさん、はらださんが到着。

とりあえず6人で出陣式。ビールで乾杯。 搭乗時刻が近づくも福岡から合流するこがさん、かおるくんが国内線の乗り継ぎがうまくいいかないということで6人で搭乗。 飛行機の着席してると福岡組のふたりが笑顔で現れひと安心。 さぁ8人のオヤジサーファーのサーフトリップの始まりだ。

スリランカ航空での約９時間のフライトは… まあそれなりで。 映画が途中で鑑賞不可になったくらいは当たり前。 メニューにある食事だってリクエストしたものがなくなるくらいでは怒ったりしてはいけない。

郷に入れば郷に従え。 小さなアクシデントをいちいち気にしていたのではスリランカ・サーフトリップは楽しめない。

スリランカのコロンボに到着したのは夜の6時頃。 イミグレーションはめちゃラクチン。 全員のサーフボードもバッグも無事ゲット。 ウェルカム・スリランカ。

スリランカ・ルピーに両替し、空港のロビーに出るとルワンがお出迎え。 昨年会っただけだけど覚えていてくれたのね。 ワンボックスカー2台で現地を目指す。 途中ヒッカドゥワのAフレームで遅い夕食。 またまたビールで乾杯。

約1時間の宴のあと、1時間半ほど南下して6日間ステイするホテルに到着。 部屋割りが済み、初日はこれで解散。 日付は2/3に変わっていた。

朝5時半起床。 まだ暗い中、一人、また一人とホテルの目の前の波をチェックしに現れる。

波は腰腹サイズだが朝イチからサーフするのがわれわれの朝の日課。 前日にボードのパッキングをほどき、フィンをセッティングしてある。 気が早い者はすでにワックス・アップも済ませてある。

リーフのエントリーを避けて、ビーチからパドルアウト。 すでにふたりの日本人SUPがいて、いきなり気が重い。 でも楽しみたいことは皆同じ。 波をシェアして楽しもう。

僕の今回のサーフボードは9’0"のDT-2。 サイドバイトとセンターフィンが脱着可能なものはこれしかなかった。 しかしここの波は大の苦手のライトブレイク・オンリー。 ある程度操縦性がラクなボードが結果的には正解だった。 久しぶりの波と加齢のせいにしておこう。

テイクオフがままならず。 情けないテイクオフが何本か続いたものの、 少しずつ身体のサビが剝げ落ちるかのように、身体も動くようになってきた。

僕とつるさん、そしてかおるくんがグーフィーフッターで、残りの5人がレギュラースタンス。 そんななかでもバックサイドのつるさんはうまく波をとらえている。 昨年から2回目のつるさんはボードの選択も正解だった。9’8"ガトへロイ。

思った通りSUPのひとりがガツガツ系でみんな閉口。 あとからエントリーしてきた外人サーファーが多くなってきた。 そろそろ入れ替えの時間と判断。

ポイントを後にしてパドルアウト。 ビーチに上がり、キレイな砂の上を歩き、ビーチフロントのホテルの部屋に戻りシャワーを浴びる。

Tシャツ、ショーツ、Rainbow Sandalsのスタイルでホテルのレストランでブレックファースト。 多くの木がビーチに生い茂り、その木陰を利用したテラスでの食事は格段に気持ちがいい。 ひとり、また一人とテーブルを囲み、約1時間ほどで8人が揃った。

目の前のポイントの波をチェックしつつ、美味しい食事と会話。 食事が終わると各自の部屋に戻る。 寝たり、ボードを調整したり、部屋の前の椅子に座って会話をしたり。

どこに居ても目の前のポイントの波は見える。 こんな夢のようなサーフィンライフ。 風向がオフショアからオンショアに変わった。

ランチはひとつ西にある湾にあるカレーショップへ。8人が3台のTUK TUKに分かれて店に行く図はなんとも愉快。店に着くとなんだか怪しい雰囲気。 店の女性がカレーは売り切れたと言う。

店を変えるかと言うことになった時に、その女性が持って来たのはでかい鮮魚。 グリルにすれば美味しいと強烈な売り込み。しかも白米はないけどフライド・ライスとフライド・ヌードルはできるという。 しょうがないのでここで腰を下ろし、ライオン・ビールで乾杯。風光明媚なこの店。海を見ながらのランチは格別である。

ランチの後はTUK TUKドライバーのマローにローカル・アーユルヴェーダに連れて行ってもらう。 強めのディープな60分コースを選ぶ。3,000ルピー（￥1,800）だ。

これが大当たり。凝ってるところや痛いところを探し当ててグリグリくる。 素晴らしいテクニック。 さすが歴史あるマッサージだ。

終わった後はオイルでヌルヌル。 しかしそれも気持ちいい。

痛かった肩周りの筋肉、広背筋が刺激を受け 少しずつサビの鎧が取れていくような感じがした。

年々少なくなる日本でのサーフィンをサーフトリップして挽回する。 しかもトランクス一枚でサーフィン出来るポイントで。

夕食は8人でホテルのレストランで。 そこそこ美味しい料理を食べてきた8人のオヤジ達を唸らせるほど高得点な料理が次々と出てくる。 サーブしてくれる男性達もとてもフレンドリー。 最高な2日目が終わった。

5時半起床。オヤジたちの朝は早い。というか早く目が覚める。

毎朝のようルーティーンをこなすが如くホテルの目の前のポイントでサーフィンに興じ、うまい朝食を食べ、お気に入りのミュージックをBGMにハンモックでうたた寝をする。

ランチをとってから近くをやっさんと散策することにする。 毎朝サーフする岬を登ってみた。途中にこじんまりした素敵なレストランを発見。

店内を見せてもらう。いつも僕らがサーフしているポイントを上から見下ろせる素敵なビューだ。「今夜のディナーはここにしよう！」 すぐにLINEしてみんなの同意を得て予約。さらに登る。

するといきなりの門構え。門をくぐるとすぐにオフィスがあって散策しても良いか確認する。許可をもらってブラブラ。 ここは公園を兼ね備えたコンドミニアムスタイルのホテルだと気付いた。 中にはプールもあってなかなかのロケーションだ。一度はステイしてみたい。

夕方つるさんと南にある湾のレフトを狙いに行った。 胸くらいのお手頃サイズ。 つるさんはミドルセクションの秘密のポイントを探し当てて良い波に乗りまくりだ。 ぼくもそこそこ波にありつけて楽しかった。

サーフアウトしたあと、ビーチ沿いをつるさんと歩く。 サーフィン以外のことを話しながらホテルまで帰って来た。 いろいろ話した。また距離が縮まった気がした。

夕食はリザーブしたレストランで食べた。。。

が、あまりに家族的経営のため8人の客のオーダーはキャパを超えたらしい。 結局全ての料理が揃ったのは1時間ほど経った頃だった（笑） 心優しいオヤジたちはこれも旅の思い出として受け止めてくれたのだった。

今日も5時半起床。暗いうちからドーンパトロール。波はとりあえず有るようだ。

オヤジたちは自分のペースで海に向かう。 結局8人が海で揃うのは1時間後。 オトナなので一度に8人で入るようなことはしない。

昨日より少しマッシーなライトブレイクを堪能し、一人またひとりとサーフアウト。 ビーチに上がってホテルの部屋まで30歩。 先に上がったものから部屋でシャワーを浴び、ホテルのレストランのテラスに陣取る。

白い砂の上にテーブルと椅子。 パラソルは生い茂った大きな木々。 だいたい僕が一番乗り。 オーダーした朝食が来るまでライオンビールで喉を潤し、みんなのサーフィンを眺める。極楽。 それにレストランの朝食がうまい。 ここで働くスタッフたちのホスピタリティが高く素晴らしい。

そうしていると、一人またひとりとテーブルを囲むオヤジたちが増えてゆく。

食事が終わって一休み。今日はルワンのガイドでグーフィーポイントに行く。 日本製のハイエースに8枚のサーフボードを積み、8人が乗り込みショートトリップの始まりだ。

途中のシークレットポイントをガイドのルワンがていねいに案内してくれる。 どこもオヤジたちにとっては少しハード（笑）もっとイージーなポイントをに連れて行って〜　ということで昨年も良い思いをしたレフトのポイントへ。 こじんまりしたキレイな湾の左のリーフでブレイクするレフト。今年も胸サイズでロングライドできそうだ。 僕にとってはやっとフロントサイドでサーフィンできる！

日差しが強く、サンスクリーンを多めに塗る。 さあTシャツとトランクスでサーフィン。先客がいるので、徐々に徐々にピークに近づく。やっとありつけたレフトブレイクはイージーなテイクオフをクリアすると 広い緩斜面を約束してくれる。

ロングライドの先のインサイドにはリーフとウニの洗礼が待っている。 だからインサイドセクションは余裕をかまさずハイラインをフルスロットルですり抜ける。Make the wave。 思わず歓喜の声が出てしまう。

他のサーファーの邪魔にならぬように、大きくゆっくり迂回して少しずつアウトに向かう。このリズムで良い波を3本乗った。 僕はこれで十分。最後の波と決めてインサイドセクションで波待ちしていると、ハイレグのワンピースでロングボードを操るレディースサーファーと目が合った。

「こんにちは！」僕から声をかける。 彼女は最初から良い波をとらえてはインサイドまできっちり乗っていく。 かなりこのポイントに精通しているとみていた。

「こんにちは。どこから来たの？キレイなTakayamaの板ね。」 「日本です。先ほどから良い波乗ってますね。Takahama、知っているのですか？」 「日本から！Welcome to Sri Lanka! もちろんTakayamaは知っているわ。」と言って彼女はピークへ。 こんなサーファーとの出会いは楽しいもの。

ミドルセクションの手頃な波に乗って僕はビーチに戻る。 すでに何人かは上がってライオンビールで一杯やっている。 そしてみんなが揃ってからランチをとり、一度ホテルに戻る。

各自少しだけお洒落をして今夜のディナーの備える。 その前にスリランカの著名な建築家：ジェフリー・バワ氏の作品でもあるジェットハウス・ライトハウスというホテルを見学。 自然の地形の美しさを利用して建築物を創造するのが彼の特徴とかおるくんに教えてもらった。

そのほか自然の空調として階上に水貯めを作ったり。 シンプルで洗練された建築はアートそのものだった。 そこからゴール(Galle)の街へ。 今夜はゴールでディナーだ。

今回のトリップはスリランカが初めての人達もいるので街を散策。 2004年にスマトラ沖地震で多くの犠牲者を出したゴール。 今では世界各地からたくさんの観光客が訪れ賑わっている。 ゴールでのディナーはなかなかレストランが決まらなかったが、 結局とても素敵な店で食事ができた。

僕だけ今日で帰国の路につく。

朝一はホテルの目の前のライトではなく、ひとつ南のレフトにつるさんが付き合ってくれた。そして後からかおるくんも。おとといよりもワンサイズ上がった肩くらい。

最初はつるさんと僕ともう一人のサーファーだけだった。 僕たちはアウトに陣取りいい波を狙った。最高の時間を過ごした。

しかし至福の時も１時間。 良い「波とバレたのか少しずつサーファーが増えて来た。

そんな時、僕の目の前に良いセットが入って来た。 ノーズをビーチに向け、パドルを開始。 しかしちょうどテイクオフポイントあたりにKOOK。 嫌な予感。ショルダー側に逃げないで〜と思ってたら、その通り移動して来た。

結果、衝突を回避しぼくは波をやり過ごした。。。　 思わずそのサーファーを睨みつけるぼく。 「Sorry, Dude. . .」そんな言葉をかけてくれたが、 怒りを抑え切れない僕は誰もいないアウトに右手で水を切った。 僕は何も言わずミドルセクションでセットの波に乗りそのままサーフアウトした。

謝ってくれたサーファーを許すことができなかった自分自身に腹が立った。 大人げないと後悔した。

ビーチからホテルまでの15分の道のりは僕にとって気持ちを切り替えるには十分だった。シャワーを浴び、ホテルのレストランで最後のブレックファーストをとる。

食後ひと休みして、待機している送迎車に荷物とサーフボードの積み込む。 これで残りの7人とはお別れ。

コロンボ空港までに道のりは長く、ドライバーのスリランカ人とはあまり言葉を交わすこともなかった。

フリーウェイを走っていると、彼はセイロンティーの畑、シナモンの畑、ココナツの木を指差して教えてくれた。スリランカの名産品なのだろう。 ドライバーは時間を気にしながら黙々と運転してくれた。

「有名な薬局があるけどお土産を買いますか？」おもむろに僕に聞く。 聞くとココナツオイルやシナモン、それにセイロンティーなどがたくさん売っているいう。 行きたいと彼に伝える。

雑然としたローカルな小さい街に車は停まった。 彼が指差した店は間口の狭い薄暗い怪しげな店だった。 でも中に入ってみると多くの客がいた。

すると店のおばあちゃんが何が欲しいのかと聞く。 女房のプレゼントというと、ココナツオール由来のフェイスクリームやボディクリーム、シナモンの爪楊枝、クラシックなセイロンティーを矢継ぎ早に勧めてきた。 僕はいわれるがままに買った。 でも結果的にはすごく良い買い物をした。

空港にもホテル近郊にもなかったローカルなお土産。 そこから空港までずーっと渋滞していた。

空港にはボーディングタイムの約2時間前に到着。 その頃にはドライバーとは少しずつ話をするようになり、 口数は少なかったけど少し距離が縮まった気がした。

ランチも取らずに4時間以上運転してくれた彼に僕はチップを奮発した。 いままでにない笑顔で彼は応えた。これが本当のチップというものだと感じた。

今回のスリランカ・サーフトリップはこれでおしまいです。

去年から2度目のスリランカ。スリランカ人も好きだし、情緒ある街も好きになった。 あとはサーフポイントの開拓かな。ホテルの前のライトブレイクも良いけれど、昨年よりも確実にサーファーが増えた。

リーフにこだわらずにビーチであれば無人のポイントは数多くある。 インターネットで事前にポイントを調べ、現地に行ってガイドと打ち合わせをして連れて行ってもらうのも楽しいはずだ。 街にしてももう少し自力でスケジュールを組んでもいいのかと思う。 スリランカの魅力はまだまだありそうだ。

でもポイントの目の前のホテルに陣取り、あくせくせずマイペースで贅沢に時間を使うのも一つの選択肢。 ただ僕が思うトリップは波も、街も、人も、楽しむ。 このスタンスはカリフォルニア・トリップでも変わらない。

さあ、来年は？？

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THANKS ALWAYS

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