Day2:June 9th (Wed)

朝6時起床。今朝もどんよりとした雲がたれ込めている。しかしお昼前には太陽が顔を出すことだろう。ふたりとも部屋でウェットスーツに着替える。そしてクルマに乗り込み、フェヴァリットポイントへ。

早朝の海は、比較的競争率が低い。波が取りやすい。おっ、いつもいる仙人のようなじいさんだ。彼は本当にタフで、絶対に波を譲ってくれないガンコオヤジ。たぶん8フィートくらいのサーフボードだと思う。ずーっとインサイドまで乗ったかと思うと、すぐさまピークに戻って来る。ピークに戻る間でもいい波が来ると、それすら喰っちゃう。もう60すぎだと思うが、タフネスだ。満タンを張るのもアソコまで行けば立派なもの。あとは彼がインサイドにいる間にアウトにセットが来るのを祈るばかりだ。

今朝もいい波だ。ラスイチの波はレフト。ピークドンピシャで、余裕のテイクオフ。ショルダーが進行方向にどんどん出てくる波で、乗ってて思わずにやける。何回かカットバックして最後まで乗り継ぐことができた。

サーフボードを脇に抱え、駐車場に着く。Vanのハッチバックを開け、海を眺めているオヤジがぼくに話しかける。「お前の最後のライディングはよかったな。これ今日はハッピーデイだな。」こんなこと言ってもらえるとうれしいものだ。

でもこのオヤジは何を指してグッドライディングと言ってくれたのだろう。ぼくは波を自分なりに乗り継いでいっただけ。そこには特別なテクニックも特別なサーフボードもない。でも乗っている自分自身はとても気持ちいいサーフィンだった。きっとそれをあのオヤジが感じ取ってくれたのだろうか。その瞬間、それってサーフィンの本質なんじゃないかって、ふと思った。

ふたりで2時間ほどサーフしてクルマの座席にサーフボードのニットケースを敷き、ウェットスーツのままモテルに戻る。温かいシャワーの下でウェットスーツを脱ぎ、身体を洗う。たまにモテルのハンガーにはフックがないものがあるので、ウェットスーツを干すために日本からハンガーを持参する。湿気がないから夕方には乾いてる。モテルのフロントに行き、コーヒー、オレンジジュース、ドーナツ、トーストをもらって来る。無料のブレックファーストだ。

さあこれからOld TowneのOrangeに向かう。初めて行く街だ。New Port Beachの東にある古びた街らしい。5を北上して55をまた北へ。Chapman Ave.で下りると、街並に古くささを感じる。思わずニヤリ。好きだなあ、こんな街。

ロータリーの交差点をすぎたあたりでクルマをパークする。お目当てのアンティークショップはすぐに見つかった。大きな店内に入ると、いくつもの部屋に別れている。ひと部屋ひと部屋を間貸しして、いろいろな人が思い思いのアンティークを陳列している。雑貨あり、古着あり、古本あり、家具あり... なんでもあり。こりゃ何時間あっても時間が足りない。ぼくらは古着とSnoopyモノをゲットして店をあとにする。とにかくこんなお店がたくさんあるのだ。

歩き回っているうちに気がつけば、すでに午後2時を過ぎている。ハンバーガーショップを見つけて、あわててランチをとりつつ、ひと休み。最終的にはまたLa Jollaに戻って、フェヴァリットポイントでエヴニングサーフィンをしたいので、足早に次の目的地へ。

55を西に向かい、New Port Beachへ戻る。End of freewayからほどなくしてお目当てのお店を発見。アウトドア&ウエアストア。調べてみると、1949年から続いているお店だ。古い店構えは歴史を感じさせてくれる。ごく当たり前にあるようなお店が、61年の歴史を経て今もなお、当たり前のようにみんなに愛されている。なんて素晴らしいことなんだ。愛されている理由は何かな?時代が変わっても愛される理由は、お店が変わらないってことなのかもしれない。時代に順応しないと商売はやっていけないという人もいるけれど、頑固に追い求めるものがあれば、それを認めてくれる人もいるってこと。ぼくはこういう信念のあるお店、好きです。だからLevi's Original 501 W35 L34を買ってきた。ありがとう、deeさん。

次は洋服屋さん。Generic Youth。開いてるかな?開いてた!倉庫の様な無機質な店内に足を踏み入れる。そこにはオーナーのJeff Yokoyamaさんが、自ら商品のたたみをやっていた。ぼくは日本から来たことを告げると、笑顔で迎えてくれた。広い建物の半分が店舗、残りの半分がその商品を作るための作業場だ。

ワークショップには高価なヴィンテージクロージングやサープラスウエアがたくさん吊るされていて、なかには片袖が切れているものも。Jeffさんは初対面のぼく達にGeneric Youthの商品をどのように作るのかを、ひとつひとつの作品を手にとって丁寧に説明してくれた。素晴らしい発想、意外なアイディア、基本の大切さ。すべてが混ざり合ってひとつのウエアを創り出す。

「残念だったなあ。じつは今日水曜日は、店のパーキングでハンバーガーをタダで振る舞う日だったんだよ。あなた達ももう少し早くくればありつけたのに。でもね、そのハンバーガーを食べるのには条件があるんだ。バスタオルでもシャツでもいいんだけど、いらなくなったクロージングと交換するんだ。そうすればそのクロージングはGeneric Youthのリメイクウエアとして使えてEcoだろ?」なんというアイディアなんだろう。これならホームレスの人達にも貢献できる。ただただぼく達ふたりはJeffさんの話に聞き入るばかりだった。

Jeffさんの今までの実績は、この世界に携わっている人間として知らないはずがない。Maui & Sons、Pirates Surf、Modern Amusementのデザイナーとしてブランドを成功させてきたスゴい人である。と同時にぼくには正直偏見というか、ヒガミというか、そんな気持ちがあった。ブランドをポピュラーにし、そしてそのブランドを売りさばく... 決して悪いことではないのだが、きっとお高くとまったセレブなおじさんなんじゃないかと思っていた。でも会ってみてその偏見は間違いだと気づき、自分を恥じた。こんな素晴らしい方と直接話ができてちょっと感動した。それと同時にぼくらへのアドバイスにも聞こえた。人格的にも素晴らしい方で、ぼく達の英語をいやな顔も見せず理解してくれようとしてくれた。ありがとう、Jeffさん!

さあ、素晴らしいヴァイブレーションをもらった後はサーフィンだ。55を北上し、ふたたび405に。そして南。フェヴァリットポイントに到着した時はすでに夕方6時40分! 潮が満タンで海にはサーファーも満タン。なんじゃこれりゃ!? でもせっかく来たので、サーフィンだ。SUPPERがふたりいて、いつもくっ付いてる。ひとりが移動すると、もうひとりもくっついてゆく。離れてサーフィンできないのかな? 結局、超トロ厚の波とポイントパニックに翻弄され真っ暗になるまでサーフィンしちましました...

上がってみれば8時20分。ああ〜、とうとうフェヴァリットポイントにも人の波が押し寄せてきた。情緒あふれるビーチタウンは数年前の土地バブルで様変わり。Skip Fryeのお店があった頃が愛おしい。新たな桃源郷を探さなければならないのだろうか。勝手なわがままではあるのだろうが、寂しい気持ちが襲いかかる。そんな事を思いながら、急いでRalphsに買い出しへ。いやいや忙しい一日でした。

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