DAY 8: 2008年6月10日(火)

朝5時半、起床。今日はヨッチャン夫婦が朝一番の飛行機でハワイイに旅立つ日だ。集合時間になってもヨッチャン夫婦が現れない。部屋のドアを強めにノックする。寝ぼけ顔のヨッチャン、登場「やべ〜、寝坊。すぐ支度する。ゴメン!」めずらしく、ヨッチャンが寝坊である。まあ国内線なので、大丈夫でしょう。

フォギーなロサンゼルスの街をPCHを使って空港に向かう。約一週間も一緒にいると、たくさんの思い出が頭をよぎる。サンディエゴ空港にふたりを迎えに行ったのが、一ヶ月くらい前のことのようだ。4人、口数が少なくなり、しんみりとなる。あっという間にL.A.空港に到着。ユナイテッド航空のカウンター近くにクルマを乗りつけ、手早くふたりの荷物をクルマから降ろす。空港内での駐車は特に厳しく、クルマを離れようものなら、すぐに切符を切られる。ヨッチャン&ミカチャンありがとう、そして気をつけて!

旅に関して言えば、大人数で行けば、それなりの楽しい思い出はできる。しかし複数で共にする時間が長くなればなるほど、それなりの衝突が出てくるものである。同じ旅をして同じ時間を共有するわけだから、もちろん気の合う仲間に決まっている。しかし日常生活やそれぞれの生い立ちは違うわけだから、長い旅の間、ずーっと一緒にいれば、相棒の気に喰わない一面にも出会うだろう。小さなことが異常に目についたり、嫌になったりするだろう。それが当たり前なのである。だからトリップの中でも何日かは単独行動をとったりして(例えばひとりでレンタカーするのもいいだろう)、旅全体のバランスとったら、トリップはよりフレッシュなものになると思う。

確かに滞在中の経費を節約するためにシェアすることは大事。しかしお金の節約ばかり考えてしまうと、せっかくの旅全体の楽しい時間が台無しになる可能性もある。もしかしたら、単独で借りる1日や2日のレンタカー代は必要な経費なのかもしれない。そうすればきっと、3日目の朝の相棒とのサーフィンは楽しいものなるだろう。話が脱線である。

ヨッちゃん達と別れた僕たちはPCHを使って、空港から近いエルポートの海をチェック。サイズは頭くらいあるが、チョイよれ気味。セットはクローズ気味。天気もfoggy。どうもワクワク感がない。このエリア、サーフィンでは来るものの、街をじっくり歩いていない。ちょっと時間帯は早いものの、海岸に近い道路を走りながらどんなお店があるか探索。ビーチタウンに共通した、海に向かっての坂道や新しい店と昔ながらのお店の共存。ビーチフロントにはお金持ちの家があり、朝早くから犬の散歩に付き合い、ジョギングで汗を流す。うらやましくもあり、映画のような出来過ぎ感に日本での現実を忘れさせてくれる。

下道は信号が少ない分「STOP」や横断歩道が多く、クルマのスピードを出せないように工夫してある。横断歩道を渡ろうとしている人がいたら、クルマは必ず止まる。「STOP」の標識では停止線では必ず一旦停止。アメリカではクルマ社会が成熟しているので、このような基本中の基本をドライバーみんなが当たり前のように厳守する。まあ無視すれば、結構いい金額の罰金を払う羽目になるのだが。障害者ゾーンの違法駐車などもってのほかで、どんなに駐車場が混んでいようとも、そこに健常者のクルマが止まっていることはない。日本では障害者ゾーンに健常者が駐車しても違法ではないらしい。意味のないスペース。あげくの果てには健常者が障害者用のステッカーを買って、悪用しているという例もあるそう。もうこうなるとモラルの問題。税金を上げる前に、こういう法を整理し罰金を科せば、生活しやすくなり、なおかつルール違反も少なくなると思うのだが。カリフォルニアに行っていつも感じることです。

エルポートからマンハッタンビーチ、そしてハーモサビーチへとクルマを走らせる。トーランスビーチでいったんPCHに出て、パロスヴェルデスノースでまた海沿いの道へ。ちょっとパロスヴェルデスのポイントをチェックしてみましょうか。ハグスはブレイクせず。坂道を上っていく。コーヴ。うねりが見える。そしてスープが三角形の模様をつくる。胸位はあるのだろうか?サーファーも少ない。「やる?」「やるっきゃないでしょ!」そっこうモテルに帰り、サーフボードとウェットスーツをクルマに積んで、コーヴに向かう。さすが平日。これだけのコンディションなら、もう駐車スペースはなくなるはず。ラッキーである。

ウェットスーツに着替え、デコボコ道を下る。暑い日は飲み水は持っておりたほうがいい。まさにGlassy Menpita。ケルプでマッタリとならされたフェイスはまさにオイリー。サーファーは5人ほど。前回来た時にいた日本人もいる。ピークに固まっているサーファーをやり過ごし、ぼくはレフト狙い、EIKOさんはミドル狙い。確かにピークの波は良いが、あの集団の中に入って彼らのリズムを崩すほど野暮じゃない。というか我慢すれば波は来る。よそ者の心得。

グーフィーはぼくひとりだったので、充分満喫できた。EIKOさんは相変わらずスロースターターで、最初は苦戦していたが、途中からは回りのリズムと合わせて、波をゲットしていた。出しゃばらないで、がんばっていれば、波は回ってくるものである。DAVE SWEET 9'8"も絶好調。EIKOさんのベッカー9'0"もいいが、もう少し長くて、軽めで、浮力のあるボードにすればテイクオフが早くなるかな?約2時間、潮も引いてきて、ケルプが海面を覆い、オイリーなフェイスが微妙なオンショアによりざわついてきた。さあ、このトリップ最後のサーフィンも終わりに近づいてきた。EIKOさんに人差し指を示して、ラスト一本の合図をする。セットのうねりをお互いにキャッチできて、波が消えるまで乗り継いだ。「いい波だったね。」「うん、よかった。」帰りの上り坂から見るコーヴの波はすでに終わっていた。グッドタイミングでサーフィンできた自分たちはラッキーだった。

それからぼくらはモテルにもどり、着替えをして、朝のうちに下見をしておいたマンハッタンビーチの街の探索に向かった。天気もいつの間にか快晴。ピア付近にクルマを停めて、歩いてみる。なかなかいい街だ。洋服屋さんもあるし、食べ物屋さんも多い。移動してハーモサにあるスパイダーに立ち寄る。一時期、日本でも流行ったサーフボードブランドのお店。シェーパーのデニスジャーヴィスは腕のいい職人であり、賢いビジネスマン。今ではハーモサビーチのピア近くにも大きなお店を出して、サウスベイエリアでは出世頭か。それからPCH沿いを南に探索。クルマではよく通るのだけれど、じっくりお店を見たりすることはあまりない。以前行ったレコード店を探したり、アンティークショップに入ってみたり。さしたる収穫はなかったものの、のんびりとした時間を楽しむ。そしてサーフボードを預かってもらうためにMAXWAYへ。Mikeも忙しい人なので、手際よくボードを預かってもらい、早めに退散。Mike、いつもありがとう!

早いものでもう夕方の5時。モテル近くのお決まりのホールフーズで今夜のディナーを買い求める。最後の夜である。お決まりのクラムチャウダーを買って、奮発してタラバ蟹の足を一本買って、サラダを買って、ワインを買って...もう今夜で最後である。食事がすむと、EIKOさんのプロフェッショナルなパッキングが始まる。最近原油高騰のあおりを受けて、預ける荷物の重量オーバーがやたらとうるさい。ホントに毎年厳しくなっている。今回もやっぱり重量オーバー。大きめなトラベルバッグはたくさん収納できる分、重くなってしまうので注意が必要。

さあ、翌日は朝早く起きて、帰国の路。次のトリップは当然カリフォルニアになるわけだが、さてなにをテーマにしようか?今まで入ったことのないポイントでサーフィンしようか?行ったことのない街のフリーマーケットに出かけてみようか?ヴェンチュラはいい波なのか?リンコンは?新しいサーフショップではどんなサーフボードが売っているのだろうか?ウエアのトレンドは変わっているのだろうか?サーフボードの流れは?そんな探究心がヘッズの使命であり、売りなのだと思っています。モニター上では分からないゲンブツ。それに触れてこそソウルフルなプロダクツが生まれると信じています。そんな気持ちを持ちつつ、カリフォルニアに行ける僕たちはある意味で幸運な人間だと思っています。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

GLASSY MENPITA CALIFORNIA SURF TRIP JUNE 2008

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