■MENPITA LA TRIP 2004:DAY1■

10月6日(水)、いつもカリフォルニア行きの間際はなぜか仕事に追われ、準備もそぞろに出発当日を迎える。Ryoちゃんとは10:00amにヘッズのオフィスで待ち合せだ。今回のサーフトリップの目的?は大胆にも「パフォーマンスボードに乗る!」。すなわち「動かし系」。おのおのがライトウエイトのロッカーがビシッと効いた、そして指を切りそうなくらい立ってるテールエッジのついたプロ仕様並のパフォーマンスボードを現地調達するというものである。当然到着当日もサーフィンする予定になっているので、到着当日にボードをゲットしなければこの日のサーフィンはお預けなのである。

 

Korean airの到着時刻は9:00am。3人ともイミグレーションを無事クリアし、がらんとした到着ロビーに出る。Welcome to Los Angeles!カリフォルニア独特のどんよりとした朝が僕たちを出迎えてくれた。今回はボードを持参していないので、みんなでハーツレンタカーのシャトルバスに乗り込み(このときドライバーに#1 GOLDメンバーで予約をしている旨を伝える)、チェックインをする。僕の場合、#1 GOLDメンバーなので(かっこいいネーミングだが、これといって特典はない)日本でインターネット予約しておけば、ハーツのオフィスに到着した時点で予約しておいたミニバンがすでに待機している。ハーツの場合、国際免許証と日本国内の免許証両方が必ず必要なのでお忘れなく。

 さあ出発だ。まずは女房のリクエストのハーモサビーチにある老舗サーフショップ「ベッカー」に向かう。カリフォルニアでは3店舗ほどあるポピュラーなサーフショップ。玄人感はないが、お手軽なコンビニエンス感覚でサーファーのみならず一般のお客さんも多く、いつも賑わっている。日本にはあまりないサーフショップである。ベッカーのサーフボードは安い!そして種類が豊富。それほどのこだわりがなければ、ヴォランクロス仕様のクラシックボードからパフォーマンスボード、ファンボード、ショートボード、トゥウィンフィンのロケットフィッシュなどなどバラエティーに富んでいる。ベッカーに到着するとまだオープンまで30分くらい時間があった。僕たちは徒歩でハーモサビーチのピアまで歩くことにした。

途中ピア・サーフというサーフショップがすでにオープンしていたので、見学する。店置きのボードはあまりない。でも「プラスティック・ファンタスティックサーフボーズ」のレトロなTシャツがあったので、すかさずゲット。このブランドは70'sにサウス・ベイエリアを中心に人気があったのだ。そしてピアまで足を伸ばす。ピアはリニューアルされ、サーフレジェンドの功績を讚えたプレートが足下に埋め込まれていた。でも何か踏み絵のようでいやだなあ。ベッカーに戻り、オープンした店内を見て回る。「これにしよーっと。」女房はウィンドーに立て掛けられたボードを指さした。ちょっと待ってよ、まだ触れてもいないのに。有言実行。「Mike Geeモデル」。バリバリの動かし系である。

9'00"、クリア、2+1、ライトウエイト、テールエッジはカミソリのよう、そしてプロモデル。完璧である。この素早い彼女の行動に僕とRyoちゃんはボウゼン、アゼン。ちなみにお値段は$600ちょっと。もちろんフィン付き。アメリカのサーフショップはボードにはあまり利益を乗せていない。だからディスカウントをしつこく言うとホントに嫌がられる。素直にその値段で買って、ワックス5個くらいサービスしてもらいましょう。きっとクロージングのような利益を乗せてしまうと高いものになってしまい、サーフィンを老若男女が楽しめなくなってしまうからだろう。本当に遊び方が上手いと思う。だから子供の頃から手頃にサーフィンを楽しめる→だから上手くなる→サーフィンが盛り上がる→サーフィン業界が盛り上がる。

 次はRyoちゃんのターゲット「ティミーパターソンシェイプ・80'sスタイル」。Ryoちゃんは研究熱心である。ヘッズのオフィスに来るとオフィスにあるたくさんのサーフィン雑誌を読みあさる。最近のオン・ザ・ボード誌にジョエル・チューダーの記事が載っていて、今年の世界大会をティミーパターソンの80'sタイプのシングルフィンのボードで優勝したと報じていた。それを読んだRyoちゃんのハラはすでに決まっていたのである。もうラ・ホヤショアーズをこのボードで波を切り刻む自分がイメージされていたのだ!ティミーパターソンといえば、サンクレメンテ?くらいしか情報がないぼくである。とりあえずタコスくらいしか買ったことがない街だが、行ってみることにする。先にトラッスルズに行く時の出口で降りて、リップカールのショップに行ってみる。以前ショートボードではあるが、ティミーパターソンのボードが並んでいたからである。途中かなりpunkなサーファーの車に遭遇。さすがトラッスルズ!ショップに着くやいなやRyoちゃん、2Fのボードコーナーを見つけるとダッシュ!「ないっす。」寂しそうな声。女房は余裕でTシャツなんか見ている。

 次にエル・カミーノSt.を北上。途中にスチワートのショップなどがあるが、取りあえず北上。後ろの車にクラクションを鳴らされながらもトロトロと走り、サーフショップを探す。何軒がまとまったエリアに車を止め、徒歩で捜索。ティミーのショートボードはあるが、9ft以上のロングボードが見つからない。Ryoちゃん、とうとうティミーをあきらめ、一路ラ・ホヤへ。そうしないと、夕方の1ラウンドが.... 

 ラ・ホヤではすでにRyoちゃんはチェックするショップを決めていた。サーファー御用達のタコス屋さんの隣にあるサーフショップだ。ここは日本人のオーナーだけあって、日本人サーファーが好むボードを取りそろえている。ドナルド・タカヤマ、ジョエル・チューダー、等々。ウエアもヴォルコム、ルカ、ディーゼルなど心憎いばかりの品揃え。およそラ・ホヤのローカルショップとは思えないほど、華やかだ。ここまで書くとちょっと皮肉っぽいかな?オーナーは日本語が当然分かるのに、金髪の若者に店番させて店の奥で聞き耳立ててる。イヤだなあ、こういうスタイルの店って。そこでいきなりRyoちゃん、パシフィック・ビーチの名シェーパーマーフィーのパフォーマンスボードをチョイス。ぼくも詳しく知らなかったブランドに手を付けたRyoちゃん。「日本でもマーフィー、結構高いんですよ。しかもこのカラーリングが80'sぽくていいなあ。」さすが、研究熱心なのである。

 残るはぼく、である。ぼくは「動かし系」のなかでも「キワモノ」を捜したい。たとえばロングボードで4フィンや5フィン、はたまたボンザーフィンなどとにかく普通じゃないボードを狙っていた。しかし時刻はすでに4時近く。ボードを決めたふたりはもう「サーフィンしたモード」である。ぼくが狙いを定めていたサーフショップにはここから30〜40分かかるため断念。

 とりあえずモーテルにチェックイン。荷物を部屋に下ろし、歩いて5分のところにあるしがないサーフショップをぶらりとすることにした。店内に入り、ユーズドボードコーナーにオーラの出ているボードが一本!パシフィック・ビーチのレジェンド・シェーパー「スキップ・フライ」の9'2"。小さなサイドバイトがグラスオンされた80'sもののシングルフィンパフォーマンスボードだ。しかもぼくのフェヴァリット・カラーのミント・グリーン!かなり良いコンディションだ。「How much is this?」エ〜$1,200だって!でもボードはこちらを見て微笑んでる。どーしよう?値引交渉を試みるも、物が物だけに店側もがんとして譲らない。どーしよー?「買いなよ、欲しいいんでしょ?」天からの声かのように、女房が後押ししてくれた。「I take it!」買っちゃったよ!憧れのスキップ・フライ先生のボードを。

これで3人のボードがそろい踏み。ベッカー、マーフィー、スキップ・フライとなんの脈絡もないこの組合せ。三者三様のボードを各自小脇に抱え(女房はboard buddy使用)、モーテルから徒歩2分のパシフィック・ビーチへ。軽いオンショアだが、波は腰腹サイズ。ブレイクも悪くない。水温もロング・ジョンでOK.波質は掘れているが、ロングボードでも走れるフェイスのあるビーチブレイクだ。まさにパフォーマンスボードの筆下ろしにはピッタリの波である。しかし何と言っても「動かし系」のボードである。普段使い慣れている浮力のあるクラシカルなボードと訳が違う。みんな、パーリングあり、乗り遅れアリとてこずっている。これで今までの浮力のあるボードの恩恵がちょっと分かったようである。しかしRyoちゃんを皮切りに徐々に波にボードの特性をアジャスト出来るようになり、波をメイクし始めた。ただサーフィング・スタイルはというと、どうしても今までの「立ち乗り」的なクセが出てしまい、パフォーマンス・ボードの特性を引き出せないでいる。そんなことを偉そうに書いている僕は何様だ、どんなに上手いんだ、ということになるが、ここはその点を考えないでさらっと読んでいただきたいのである。女房はテイク・オフに苦戦。ロングボードからサーフィンを始めたので、どうしてもテイク・オフ時での前足荷重が遅い。これが今後の課題になろう。ぼくはといえば、80'sのボードということで、パフォーマンスボードといえ他の二人よりは、浮力もありアドバンテージはある。それに20年近いショートボードの経験も兼ね備えている(エヘン)。なんといってもスキップ・フライのハンドシェイプなのである。悪いはずが無い!そうこうしているうちに、サンセット。各自部屋に戻り、温かいシャワーで冷えた身体を温めた。海からウェットスーツのまま歩いて部屋に戻り、シャワーを浴びられる。最高である。

 そしてラ・ホヤにすむ長年のベスト・フレンドDanniel Satoru Mori(通称ダン)と再会を喜びあい、一緒にディナーを取ることになった。ダンとはカリフォルニアで出会ってかれこれ10年になる。サウス・ベイの高級住宅街パロス・ヴェルデス生まれの彼は、ネイティヴな英語をあやつり、子供のような日本語でおどけて見せる本当にナイス・ガイなのである。当年とって26才。お互い年をとったものである。今夜はこの街一番のシーフード・レストランでディナー・タイムだ。日本人なんてもちろんいない。こんなローカル・レストランに行くことが、カリフォリニアに来たんだなあと僕たちを実感させてくれるのだ。そして明日のサーフポイントはダンの計らいで、由緒正しいローカル・ポイント「ウィンダンシー」と決定した。そして僕たちはレストランを後にした。そうそうディナーをダンが御馳走してくれたんだ。サ−フィン・スクールのビジネスが上手く軌道に乗っているらしい。ごちそうさまでした、ダン。

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▲がらんとした到着ロビー

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▲予約しておいたミニバン

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▲ベッカーのサーフボードは安い

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▲グレッグ・ノール

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▲ビング

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▲ベルジー

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▲途中パンクカーに遭遇

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▲ベッカーとスキップ・フライをゲット
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